伝説の武器一覧!異世界、ファンタジー好きの創作者必見!
ファンタジー小説や異世界ものの創作者が、多分全員困るポイント。
……登場人物にどんな武器を持たせればいい⁈
これは難しいですよね。なのでこのページでは、世界中の神話に登場する代表的な武器を10個ご紹介します!神話の武器は、どれもこれも実にユニーク。伝説的な力を秘めており、その背後にある物語や意味は神秘そのもの!ぜひ、創作活動のヒントにしてくださいね!
1. エクスカリバー(Excalibur)
神話:アーサー王伝説
エクスカリバーはこんな剣だ!
伝説の聖剣の中でもピカイチ有名!イギリスの伝説の王様、アーサー王が使う剣で、王の力を象徴する武器です。戦場で振りかざすと、真昼のようにピカーッと光り輝き、悪を打ち倒す力を持つとされています。
エクスカリバーで一番感動シーンは、何といってもアーサーが剣をゲットするところ。アーサーが湖に行くと、湖の中心から妖精の姫が片腕だけ出して、エクスカリバーを握りしめています。アーサーは小舟を出して一人湖を渡り、その腕からエクスカリバーを受け取るのでした……!
エクスカリバーは王者のあかし
アーサー王の人生は、エクスカリバーと共にあったと言っても過言ではありません。なぜなら、世界一の魔法使いマーリンが「真の王だけが持つ資格がある」剣として、妖精の国アヴァロンでエクスカリバーを鍛えたからです。異世界ものやファンタジーでは、主人公が王の証としてこのような武器を手にする場面にぴったりです。
世界一分かりやすい!ケルト神話のあらすじ。アーサー王伝説編!
2. ゲイ・ボルグ(Gáe Bulg)
神話:ケルト神話(クーフーリン)
ゲイ・ボルグはこんな槍だ!
ケルト神話の英雄、クーフーリンが使った槍です。神々によって作られ、一度投げると、槍先から無数の槍が降り注ぐという、ヤベー威力の槍。槍の先端は獣の歯のような形をしており、一度刺さると抜けなくなります。(クーフーリンはどうやって抜いたのかな?)
この槍は、クーフーリンが師匠の女戦士スカサハから譲り受けた必殺の武器でしたが、クーフーリンは死ぬまでの間に、たった二回しか使っていません。そのうち一回は親友と殺す羽目になった時で、ラストは自分の息子を殺さなきゃならなくなった時です。つまり、「殺したくないのに殺さなくちゃならなくて、心が弱くなった時」に使ったという見方ができます。
人生の重要シーンに使用する槍
まさしく必殺の槍で、この槍を手にした瞬間、勝利は絶対です。が、クーフーリンは普段絶対にゲイ・ボルグを手にしません。いつもは自分の腕前だけで勝負してるんですね。ただ、「絶対に勝たなきゃいけないけど、本心は殺したくない」という時だけ、この槍に頼ったようです。ここぞ!という悲劇にピッタリの槍ですね。
3. ミョルニル(Mjölnir)
神話:北欧神話(雷神トール)
ミョルニルはこんなハンマーだ!
雷神トールのハンマーです。「巨人殺し」の異名を持つ怪力トールが持つこのハンマーは、雷を起こし、群がる巨人たちを打ち砕く力を持っています。誰でも使えるわけではなく、選ばれし者のみがその力を発揮できます。
このハンマーのユニークなところは、その形状です!このハンマー、小人の天才鍛冶師が魔術を込めて作ったハンマーなのですが、普段はポケットにポイッと入れられるくらい小さくできて、いざ使う時はものすごく大きくすることも可能。つまり伸縮自在なんです!
しかも、一度投げてもブーメランみたいに戻ってくるというスグレモノ。実に便利アイテムですね!
これぞ豪傑の武器!
ミョルニルの人気の理由は、何といってもトールのキャラとミョルニルの性格がピッタリ合っているからでしょう。槍や剣のような、技で競う武器は嫌いで、力任せに攻めていくトールに、ミョルニルはピッタリです。
それに、ミョルニルが完成した時、鍛冶師の小人が
「実はこのハンマー、ちょっと失敗しちゃって……。柄が少し短いんです」
と、告白したのですが、トールは満面の笑顔で大喜び。
「細かいことなんか気にしないぜ!」
と、ひたすらミョルニルが気に入って小躍りしてた、なんてエピソードも。
まさしく大豪傑キャラクターが使う武器。破壊力が高いため、物語の中で重要な戦闘を演出するのに最適です。
4.ズルフィカール(Zulfiqar)
神話:イスラム神話(預言者アリーの剣)
ズルフィカールはこんな剣だ!
ズルフィカールは、イスラム教の預言者ムハンマドのいとこであり義理の息子であるアリー(アリー・イブン・アビー・ターリブ)が使用した伝説の剣です。この剣の変わって点は、刃が二股に分かれているということです。その形状は戦闘の中で敵を倒すために特別に設計されたと言われています。この剣は、アリーが戦場で無敵であったことを象徴する武器として有名です。
ズルフィカールの最も有名なエピソードは、何といってもアリーが「バドルの戦い」や「ウフドの戦い」「カリビラの戦い」などの聖戦で、無敵の腕を振るったことでしょう!特に、カリビラの戦いでは、アリーがズルフィカールを振るって、敵の指導者を討つ場面が語り継がれています。イスラム教徒の間では、「神の剣」として神聖視されています。
「聖戦」のなかで輝く剣!
ズルフィカールが他の伝説の武器と異なる点は、アリーがズルフィカールを「聖戦」でしか用いなかったということでしょう!
他の武器は、例えば恋人を救うためとか私闘のために使うこともありますが、アリーは預言者ムハンマドの血筋で高潔な戦士。ズルフィカールはまさに「神のための戦い」にふさわしい武器と言えるでしょう。
5. 天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
神話:日本神話(草薙の剣)
天叢雲剣はこんな剣だ!
天叢雲剣より、草薙の剣(くさなぎのつるぎ)という名前の方がよく知られているでしょう(名前が二つあるのだ)。皇室に伝わる三種の神器の一つです!
この剣の登場シーンはなかなか衝撃。スサノオノミコトが怪物ヤマタノオロチを倒した時、そのしっぽを切ったら、その中から美しい剣が出てきたというのです。この剣、雨を降らせる力があるとかで、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)と名付けられました。
でも、この剣を最も有名にしたのは、何といってもヤマトタケル!ヤマトタケルはこの剣を片手に、都から遥か東の国まで大遠征!焼き打ちにあった時は、この剣で草木をなぎ倒して突破。しかし、最後病気になって故郷に帰る前に死んでしまうのです……。
すいません。チャットGPTには、古代日本の装束が描けませんでした……。何度やっても中国人にされてしまう……(T_T)
悲劇の英雄の剣
この剣の印象的なところは、若くして命を落とした英雄の剣というところ!ヤマトタケルが故郷から遠い地で死んでしまった時、その魂は白い鳥となって飛んでいき、草薙の剣は恋人の元に残されたというエピソードは、日本人の心にドストライクです!剣の名前が変わる、というのも日本にはよくあることですが、なかなか面白いですね。
6. アルテミスの弓
神話:ギリシャ神話
アルテミスの弓はこんなの!
文字通り、アルテミスの弓です。ぶっちゃけ正式名称はないです。
アルテミスはギリシャ神話の「月と狩りの女神」。月は弓の形になるので、弓矢を持つ狩りの女神になったのでしょう。この弓、銀に輝く弓だったそうで、とっても美しいです。しかも!この弓は絶対外れることはありません!文字通り百発百中!その上、空の上からバシバシ矢を放って、疫病を流行らせることもできたそうな……。フツーに射殺されるよりコワイです……。
純潔の女神の弓
この弓のロマンは、何といっても「女性が持ってる」ということですね!髪を後ろに短く束ね、少年のように短い衣装をまとって、足にはきりりとサンダルを締めた姿。これで弓矢を背に負った姿は潔癖そのもの!処女神でもあるアルテミスですが、きりっとした女神が弓矢を持つって、不思議とエロチックですね。
7. 大天使ミカエルの剣
神話:聖書
ミカエルの剣ってこんなの!
ぶっちゃけ名前はありません。「鞘より抜かれし剣」としか書かれてないです。でも、ヨーロッパ中にあるミカエルの石像は、頭の上に剣を振りかざしていて、最高にカッコイイです!
いつも、悪魔を足の下に組み敷いて剣を振りかざしている姿で描かれたり、彫刻にされてるミカエル。実はこの姿、「サマエル」という天使と死闘を繰り広げた時の姿なのです。サマエルはもともと天使でしたが、堕天使になって地獄へ落ちてしまう時、ミカエルと壮絶に戦います。天国からたたき出されたサマエルは激怒して暴れ回る!ミカエルは剣を抜いて、必死に応戦!……この時の様子が、石像にされてる姿。バチカンのすぐ近くにある、サンタンジェロ城のてっぺんにも飾られてますね。
サマエルは「貴様も地獄に道連れにしてやるぜ!」と、ミカエルの翼を引っ張って連れて行こうとしましたが、あとちょっとで危ないッという時に、神様が助けてくれたそうです。
兵士の守護天使がかざす剣!
ミカエルは天使の中でも特別な存在!ありとあらゆる天使の中で、トップクラスに位が高くて人気の高い天使です。
というのも、ミカエルは甲冑をまとって、神の軍団の先頭を行く天使!そして聖地イスラエルが敵に襲われた時、それを蹴散らした「イスラエルの守り手」であるからです。なので、ミカエルは「兵士の守り手」「戦士の守護天使」なのです。そのミカエルが持つ剣は、文字通り戦士たちを守護する剣!特別な存在ですね。
8.干将・莫耶(かんしょう・ばくや)
神話というよりは伝説:中国
干将・莫耶はこんな剣だ!
中国の伝説の名剣です!古代中国で、呉という国があったんですが、その呉王が干将・莫耶という爺さんとばあさんに剣を作るように命令。超凄腕の老夫婦は、鉄の塊から二振りの名剣を鋳造。それぞれ陽剣、陰剣としたとか。男の剣と女の剣という意味です。
二振り揃った名刀!
陰陽二振りの剣、という設定が実にロマンですね。この名剣は伝説に次ぐ伝説を産みました。例えば、二振りの剣を作った後、少し鉄が残っていたので短剣を鋳造。それが七星剣と呼ばれる名剣になったとか。いろんな設定があるので、ぜひ調べてみてね。
9. レーヴァテイン
神話:北欧神話(ロキの剣)
レーヴァテインはこんな剣だ!
レーヴァテインは北欧神話の半神半魔、ロキが鍛えた剣です。その姿はけっこう異様で、刀身全体にルーン文字が刻まれているんだとか。まさに「魔剣」です。
ロキはこの剣を持てる限りの魔術を凝らして鍛えた後、箱詰めにしてスルトの奥さん、シンモラに渡してしまいました。なぜ手放したのかは謎。レーヴァテインはこの後、神話に一切登場しません。その魔力を発揮したことも一度もないのです。
いっつもカン違いされる剣!
レーヴァテインはよく「スルトの剣」とカン違いされてます……。スルトは炎の巨人で、この世の最後に登場して、炎の剣を振り回して世界中を火の中に沈めてしまうという役目の人。
ロキはスルトの奥さんにレーヴァテインを渡したので、後世になって「レーヴァテインがスルトの持ってた剣じゃね?」と大カン違い。
でも、スルトは世界が産まれたその時から炎の剣を持って、世界が滅びる時を待っていたという記述があり、ロキが産まれたのは、そのズ~ッと後です。だからレーヴァテインがスルトの剣なわけがないのです!
10. ダモクレスの剣(Sword of Damocles)
神話:ギリシャ神話(ダモクレスの剣の物語)
ダモクレスの剣はこんな剣だ!
ダモクレスの剣は、そのまま「ダモクレスの剣」ということわざになっています。ものすごく栄えてるシュラクサイの王ディオニシウスが、あるときその繁栄をねたんだダモクレスに嫌味を言われます。するとディオニシウスは、ダモクレスに自分の王座に座るよう指示。ダモクレスが座ってみると、ビックリ!
何と、王座の上には一振りの剣が細い糸でつるしてあったのです!つまり、「どんなに繫栄してる王様でも、その幸福は実にもろくて、いつピンチになるか分らない」という意味で、その剣はつるしてあったのでした。
権力者の背後に潜む剣
現代でも、権力を持つキャラクターに仕える設定ですね!他の英雄たちの剣とは違って、皮肉の利いた武器です。
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