四十七士の寺に行ってきました!

2020年4月2日

皆さんご存知の、「忠臣蔵」の四十七士。毎年、暮れになるとドラマでやってますね!

先日、四十七士のお墓がある泉岳寺が、「実はうちの近所だ!」ということに気付いたので、行ってみました!(東京に三十年以上住んでるくせに、全然気づかなかった……)

思った以上に見どころ満載だったので、簡単に紹介します。

泉岳寺って、品川駅からすぐだよ

泉岳寺は品川駅から歩いて行けます!

でも、わたしはミラクルなレベルで方向音痴なので、最寄駅から行くことに……。

品川⇒京急泉岳寺駅。京急線に乗り換えて、次の駅。二分で着きます。電車代がもったいない方は品川から歩くとよいでしょうが、しかし!わたしはこの泉岳寺駅で素晴らしいものを発見しました。

これです!駅に四十七士全員の名前が!駅に着いたその場で、江戸時代にタイムスリップできる、この粋な心配り。泉岳寺駅、素晴らしい演出ですね。

しかも!出口から出るとすぐ右が泉岳寺。未だに自宅近所で道に迷うわたしでも行けます。駅近最高ですね。

泉岳寺って結構広いぞ

泉岳寺は、かなり古くからある由緒正しいお寺で(大名のお墓があるくらいなんだから当然なんですが)、東京の寺とは思えないくらい広いです。超カッコいい山門などがあり、記念写真の外国人もチラホラ……。

そして、入るとすぐ右手にあの人の姿が!

大石内蔵助です!さすがは赤穂藩のご家老。見るからに頭良さそうです。うちの近所でこれくらい立派な銅像って、上野の西郷さん、渋谷のハチ公くらいしか……。大石内蔵助、いかに都民から愛されてきたか窺えますね。この銅像だけでも立派な名所。もっと世の中に知られていいと思います!

いよいよお墓参りだ!

銅像を過ぎて左手に行くと、「大石内蔵助の子、大石主税(おおいしちから)がこの下で切腹した」という梅があります。

また、殿さまの浅野内匠頭が切腹したときに血をかぶったという「血染めの梅」「血染めの岩」。志士達が吉良上野介の首を洗ったという「首洗い井戸」が並んでいます。

わたしが行ったときは梅が満開。でも、内匠頭が切腹したのは三月(今の四月)、志士達が切腹したのは二月(今の三月)なので、梅は咲いていなかったでしょうね。

そしてさらに進んでいくと……、とうとう四十七士と浅野内匠頭の墓所につきます!ここに至るまで、銅像、梅、岩、井戸、とテンションが上がりまくるので「さあ、線香くらいはあげなくちゃ!」と、売り場に走るのですが……。

なんと、線香千円!

高い。これは高いです。記念品の一つくらいはゲットして帰りたいわたしは「心を込めてお祈りすれば、志士たちも許してくれるはず……。内蔵助はいい人だし」と、即、諦めました。

これが四十七士墓所です。東京のど真ん中とは思えない、静かな場所です。鳥のさえずりさえ聞こえます。一番奥、立派な墓が大石内蔵助。その周りに、ずらりと大勢の志士たちの墓が並びます。墓にはそれぞれ名前が書いてあります。ところどころ字が擦り切れて読みづらい墓もありますが、墓所の入り口にちゃんと全員の墓の場所が書いてあるプレートがあり、大変親切。

スッカリ舞い上がって、自分のお気に入り義士の墓を探して挨拶してきました。わたしのご贔屓は赤垣源蔵、武林唯七。(マイナーかな……)

記念館もあるぞ

墓所を出ると、すぐ横に四十七士の記念館が!撮影禁止なので写真はないです。平にご勘弁を。入館料五百円なり。

四十七士が実際に身につけていた兜、鎖かたびら、籠手(こて)。遺品の笛や硯箱(すずりばこ)など、たまらないレアアイテムが所狭しと陳列。

わたしが一番ビビったのは、手紙です。達筆です。とにかく達筆すぎる!彼らの生真面目な人柄が、一字一字ににじみ出ています。

別館には四十七士の木像も展示。これもかなりの見ごたえがあります。全員浮世絵そのままの姿で、とにかくカッコいいです。また、「仇討ちに参加したかったのに、周囲の反対にあい、不参加。無念のあまり切腹して死んだ」という人の木像まであります。こんなコアな人に会えるのも、ここ泉岳寺ならではですね。

お土産屋が最高

お寺の中にあるためか、お土産屋がとても真面目!どうでもいいタオルとかフィギアなんか置いてありません!

主な土産物は、扇、陣太鼓、陣羽織、刀、湯飲みなど。陣太鼓は一押しです。ちゃんと手作り。すごくいい音がします。(ただし高い)

この中でわたしが選んだのはこれです。

赤垣源蔵のとっくり!まさかここでお目にかかれるとは……。討ち入り前夜、兄上に会いに行ったらあいにくの不在。しかたなく兄上の着物をついたてにかけて、その前に酒を置いて「おさらばでございます……」と別れを告げたという、紅涙を絞るシーン。その時のとっくりです。

しかも、書いてある字が手書き。源蔵の歌まで書いてあります。「連れて帰って愛用してね」という声が聞こえてきました。幻聴ですが……。

まとめ

つま、長々と何が言いたかったかと言うと……。

おすすめです。ここは実にいい場所です。皆さんで義の世界に浸りましょう。
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