ケット・シーは魔法の猫、クー・シーは魔法の犬。その特徴を五分で説明
時々、ゲームなどで耳にするケット・シーやクー・シー。特にクー・シーはゲームのキャラクターとして紹介されて以来、大変人気が出て、自分のペットの犬にクー・シーという名前を付ける人もいるとかいないとか。
ここでは、ファンタジーの世界によく登場するこの犬猫の特徴を紹介します!
ケット・シーの正体は、有名なあの猫!
ケット・シーとは日本語に直すと、ケットが猫、シーは妖精。つまり「妖精の猫」なのです。ヨーロッパでは実におなじみな存在で、特にスコットランド、イングランド、北欧にはウジャウジャいるんだとか。
ケット・シーの見た目は?
彼らはたいてい黒猫ちゃんです。胸が白く、あるでネクタイしてるみたいに見えます。目は緑色。足音をせずに歩き(これは猫なら当たり前ですが)、普段はケット・シーであることを隠して四つ足ですが、ホントは二本足でトコトコと歩きます。
でも、うっかりあわてると人前で二本足で走ったりします。
超有名猫のケット・シー
この世で最も有名なケット・シーは、あの「長靴をはいた猫」です!
貧しいご主人が「この猫を焼き肉にして、皮は帽子にするか」と言い出すと、「ちょっと待ってください!金持ちにしてあげるから食べないで」と、いきなり猫がペラペラと……。ここで驚かないご主人はなかなかの大物……。
猫は長靴はいて王様にワイロ(ウサギとか魚とか)を贈りまくって、王様のお気に入りとなり、さらには大金持ちの魔法使いを退治して、堂々とその屋敷と財産を横領。約束通りご主人をお金持ちにし、王様のお姫様をご主人のお嫁さんにしたのでした。
ケット・シー、なかなかの働き者ですね!手段は全然選びませんが、ご主人に必死に尽くす姿がなんともいじらしいですね。
ただの猫とケット・シーの見分け方
自分の飼い猫がケット・シーであるかどうかを確かめるには、耳をちょっとひっぱるといいそうです。ケット・シーだと怒って「無礼者!」「ひどい、あんまりだ!」とわあわあ騒ぎます。
あるいは、時々ですが、人に見られていることを忘れて、ケット・シーが二本足で歩くことがあります。
イギリスの伝承では、ケット・シーは人間味バレない場所に、人間みたいな自分たちの王国を持っていて、王様、坊さん、一般人がいるのだとか。
あるとき、酒場である酔っ払いが「向こうでさ~、すげーでっかい猫が死んだんだぜ」としゃべっていたら、そこの酒場の黒い飼い猫が、いきなりピョンッと飛び起きて
「大変だ!王様が亡くなったのか。すぐにお葬式に行かなきゃ!」
と頭を抱えてピーピー泣くと、トコトコ走って出ていってしまったそうです(可愛い……)。そのでっかい猫というのが王様だったそうです。
クー・シーは、実は人間になつかない!
クー・シーは、クーが犬、シーが妖精。「妖精の犬」という意味です。スコットランドではよく目撃される伝説の犬です。
クー・シーってこんな姿だぞ
クー・シーはかなり大きいです。たっぷり大人の牛くらいあります。体の色は暗い緑色。耳はとがっていて、尻尾はくるんと巻いています。目は暗闇でもギラギラ光り、鳴き声は不気味にはるかかなたまで響き渡るとのことです。
けっこう化け物じみていますね……。
クー・シーのお仕事は?
クー・シーは妖精たちの番犬です。
妖精たちは、「妖精の丘」という人間たちには見えない場所にそれぞれ隠れ住んでいて、そこには美しい宮殿とか広場があるそうです。妖精たちはこの住処に人間たちが近づくのを大変嫌っていて、丘のふもとにクー・シーを置いて、見張らせているのです。
クー・シーは妖精たちにとても忠実で、勇猛です。決して人間を「妖精の丘」に近づけません。人間や、あるいは妖精の敵である魔物が侵入してくると、襲い掛かって追い払ってしまいます。
クー・シーに出会ったらどうする?
偶然、妖精の丘に近づいてしまって、クー・シーに狙われたら大変です。
こんな時は、風に混じってクー・シーの鳴き声が背後から聞こえてきます。実は、クー・シーには謎な癖があって、「三度鳴いてから襲い掛かる」というポリシーがあるのです。ですから「三度鳴くまでに、走って安全な場所に逃げろ」とスコットランドでは言われています。
まとめ
ケット・シーとクー・シーについて説明しました。
名前はとっても似てる二匹ですが、性格はだいぶ違いますね。ケット・シーはたいてい人間に無関心ですが(やっぱり猫だから?)人間と仲良くなることもあるし、時にはビックなプレゼントもしてくれるのですが、クー・シーは妖精の番犬なので、妖精以外の生き物には絶対になつきません。
どちらがお好みかは、人それぞれですね。