【ケルト神話】ケルト人とは?ケルトの歴史をざっくりとご紹介
古代ケルト人ってこんな人たち
古代ケルト人とは、紀元前2000年ごろ、いきなりヨーロッパに広がって領土を広げていった騎馬民族です。
そのころ、ヨーロッパは青銅器文明。青銅器のちゃちな武器しかなかった中部ヨーロッパに、ケルト人たちは馬にまたがり、鉄製の戦斧(せんぷ)を持って殴り込みをかけます。(この時代をハルシュタット期と言います)当然、ヨーロッパは大混乱。ケルト人たちはさらに南に広がるギリシャやローマにもケンカをふっかけ(ラ・テーヌ期)、当時最強とうたわれたローマ軍を大いに脅かします。
ケルト神話にやたらめったらに戦いの話が多く、クーフーリン、フィン・マクール、アーサー王と英雄が大活躍するのは、ケルト人たちが戦いに明け暮れた民族だったからと言えるでしょう。
文字を持たなかった古代ケルト人
ところで、古代ケルト人は文字というものを持っていませんでした。ですから、彼らの文化や神話は、そのほとんどは謎なのです。では、今わたしたちが知るケルト人の神話や歴史の情報は、どこから来たものなのでしょうか?
実は、ケルト人についてわたしたちに情報を残したのは、ケルト人に散々ケンカを売られたローマ人たちなのです。いきなり現われて、鉄の斧を振り回して襲ってくる「蛮族」に、当時のローマ人はビビりまくりました。
ケルト人に対して、ローマ人の印象は「命知らずの戦士」だったようです。
「戦場で騎馬部隊に出会うと、彼らは槍を投げ、戦車から飛び降りて剣で打ちかかってくる。鎧兜も身に着けず、裸に帯を締めただけで敵の中に飛び込んでくる」
「軍神アレスに取りつかれており、短気で闘争的である。興奮すると彼らは、いつどこであろうと、どういう理由であろうと、自分たちの力と勇敢さ以外は何物も頼らず、直ちに危険の中に飛び込んでいくのだ」
おどろくばかりに勇敢で、死を恐れない戦士、ケルト人。ローマ人も戦いを繰り返してきた民族ですが、その彼らの目から見ても、不可解なほどに死を恐れない戦士たちだったようです。