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【ケルト神話】アーサー王の出生の秘密!アーサーの父はトンデモナイ奴だった!

ケルト神話でもっとも名高い英雄、アーサー王!

神話に詳しくない人でも、アーサー王の名はどこかで聞いたことがあるでしょう。映画「キング・アーサー」も人気を博しましたね。

ところで、ケルト神話随一の王、アーサーは、実は不倫の結果で産まれた子だったと知っていましたか?!今回は、アーサーの「それって許されるの?」と思わず突っ込みたくなる出生の秘密について紹介します!

アーサーの父、ユーサー・ペンドラコン。麗しのイグレーヌに横恋慕する

ティンタージェルという領主が妻を伴って、イングランド王ユーサー・ペンドラコン(以下ユーサー)を訪ねてきたときのこと。ユーサーはティンタージェルの奥方イグレーヌに一目ぼれしてしまいます。イグレーヌは非常に美しい上、賢い女性だったのです。

横恋慕しただけならまだしも、「床を共にしたい」と言い出したユーサー。良識を持っていたイグレーヌはドン引きして、「すぐに城に帰りましょう」と夫に進言。夜のうちにユーサーの城から逃げ帰ってしまいました。

人妻を手に入れるため、戦を起こしたユーサー

ティンタージェルとイグレーヌがスタコラ逃げてしまったことを知って、逆切れしたユーサー。あろうことか戦を起こして、力ずくでイグレーヌを手に入れようとします。

奥さんを城のてっぺんに隠して、必死に抵抗するティンタージェル。両軍は激しい戦いを繰り広げます。(やってることは華々しいですが、内容はひどすぎです)

ここで、ユーサーが病気になります。原因は、女が思い通りにならないことへの怒りであるという最低な理由でした。忠実な部下が心配して、ユーサーに「なぜ病気になられたのか」と尋ねます。

「お前には打ち明けよう。わたしはイグレーヌへの恋心のために病気になったのだ」

ここで部下が一肌脱ぎます。

「では魔法使いマーリンを探してきます。彼は世界一の魔法使いですから、助けてくれるはずです」

魔法使いマーリン、不倫の手助けをする

マーリンとはケルト神話史上、もっとも名高い魔法使いです。彼は半分人間ですが、もう半分は悪魔の血を引いています。人間の女と夢魔(インキュバスと言います。寝ている人のところへやってきて悪夢を見せます)との間の子なのです。彼の身体には、いくつか人ではない印があったそうです。

さて、ユーサーの元へやって来たマーリン。

「王様、イグレーヌ様とうまくいったあかつきには、必ずお子ができます。そのお子をわしにお渡しください。この望みをかなえてくれるならお助けしましょう」

「いいとも、いいとも」

二つ返事で了解したユーサー。さっそくその晩、イグレーヌの部屋に忍び込むことに。

何でもできる魔法使いがいるので百人力です。マーリンはタチの悪い魔法を駆使して、ユーサーをティンタージェルの姿に、マーリンと例の忠実な部下はティンタージェルの部下に変えてしまいました!

こうしてうまうまとイグレーヌを騙して床に潜り込んだユーサー。この晩、イグレーヌが身ごもった子がアーサーなのです。

ところで、どこまでも気の毒なティンタージェルはどうなったのか?なんと彼は、ユーサーが城を出たのを目撃して、後を追ったところを殺害されてしまったのでした。どこまでもついていない人だったのです。

マーリンに預けられたアーサー

ティンタージェルの死後、ユーサーはイグレーヌをまんまと自分の妃にします。そして産まれたアーサーは、約束通りマーリンの元へ……。

マーリンはアーサーを信頼できる騎士、エクター卿に託しました。こうして、アーサーは応じでありながら騎士の館で育つことになったのです。

以上が、大急ぎで語ったアーサー王出生の秘密です。アーサーは実に気高い王様ですが、父王は美人のへ愛のために暴走し、しかも彼女を騙してケロリとしている人だったのです!アーサーの気高さは、父親の分まで徳を積んだからなのかもしれません。

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